モノにする読書術についての考察
序論
世には読書方法に関する書籍が存在する。
それらのノウハウ本を読んだからといってすぐに読んだ本が頭に入るとは考えにくい。
なぜなら、その方法論はあくまでその読書術の本を書いた著者のやり方であり、汎用性が高いとは限らない(再現性が統計的に証明されたわけではない)からである。
そんなことを言いながら私も読書方法について文章を書いているのでやっていることは彼らと変わりないのかもしれないが、これはあくまで考察なので正解かどうかは検証してみないとなんとも言えない、と前置きしておこう。
本論
さて、読んだ本をモノにするための方法論について2、3仮説を立ててみよう。
1、読書感想文、もしくは要約文の作成
一読した後、数枚のレポート用紙に本の内容をまとめ、かつ自分の感想を書いておく方法。レポートを書くには1回読んだだけでは到底書けるはずはないので何度も読み直すことになるだろう。そのため、結果的に内容が頭に入りやすくなる可能性がある。
記憶のメカニズム的にも繰り返す行為は有効であるはずだ。
2、授業をする
その本を他人に説明する立場になったと想定し、説明を考える。
その際、例えばパワポを作ってみたり図を作成してみたりする工夫により、さらに伝わる授業になるだろう。目的は、授業をすることそのものではなく授業の準備を通して自分の記憶に本の内容を深く刻み込むところにあるということは忘れてはいけない。
勉強でも、人に教えることで教えた側がより一層勉強になるということもきいたことがある。
3、音読、精読
文章を読んでいると無意識に飛ばし読みしてしまう。眠かったり、集中力が途切れて読みやすいところだけ読んでいるのだろう。しかし、精読をすることで内容を細かく読み込むことにつながるかもしれない。
また、音読するという行為も、目だけでなく耳からもインプットすることとなり、より効果的かもしれない。
音読や精読は流し読みしているときよりも集中力が求められるため、集中して読むという意味では効果があるのかもしれない。
結論
現段階で3つ仮説を立てたが、どれにも共通することとしては、アウトプットが重要ではないか、ということである。つまり、読んで終わりではおそらくすぐ記憶から抜ける可能性が高いのだ。読んでいる最中や読んだ直後は新たな知見に満足し、達成感があるかもしれないが、それで終わるのはもったいない。
モノにする読書には時間と手間がかかることは間違いないだろう。
しかし、手間と時間をかけた分記憶に残りやすいのならやる価値はあるだろう。
今後は、効果のある(記憶に残る)方法を検証し、早期に確立したい。